秩父鉄道の旅の出発点は、やっぱり熊谷駅!
JR高崎線を使えば都内から約1時間で到着するし、新幹線の駅もあるからアクセスはとても便利!
土日を中心に三峰口駅に向けて熊谷駅から出発する大人気のSLパレオエクスプレスもオススメです!
それでは秩父方面に出発する前に、熊谷駅ゆかりの偉人・権田愛三さんのトークをしながら、名物・熊谷うどんを味わっちゃいましょう!
れきし
ようこそ!我が故郷、熊谷駅へ!どうも長谷川ヨシテルです!
気軽に「れきしクン」とお呼びください!
れきし
今回は、秩父鉄道沿線のちょっとマニアックな偉人たちに触れつつ、美味しいグルメやキレイな景色を楽しむことができる素敵な旅をご提案したいと思いますので、よろしくお願いします~。
UNO
よろしくお願いします!
AKI
長谷川さんはこの辺りが地元なんですか?
れきし
はい。熊谷駅が実家の最寄り駅なんですが、徒歩1時間かかるので最寄りと言っていいのか分かりませんが(笑)。
AKI
あ、そうなんですね(笑)。
あれ、あの銅像はなんですか?
れきし
ハイハイ!あの銅像は、熊谷の偉人の熊谷直実さんの銅像です!
AKI
直実さん?
UNO
あ、「源平合戦」の時の人ですか?
れきし
よくご存知で!
その通り、直実さんは源義経や弁慶などと同じく「源平合戦」で大活躍した武将でして、源頼朝から「日ノ本一の剛の者」と讃えられた人物です!
AKI
頼朝から褒められるなんて、スゴい人だったんですね~。
れきし
そうなんですよ!
あ、歴史のドラマとかで、織田信長が「人間五十年~♪」って踊っているの見たことありません?
AKI
あ、なんか大河ドラマとかで見たことあるかも。
れきし
あれは『敦盛』っていう舞なんですけど、実は信長のオリジナル作品というわけではなくて、信長が生まれる前から流行っていたものなんですよ。そして、その作品のモデルとなったのが、実は直実さんなんです!
AKI
え!あれ直実さんの話なの?!
れきし
そうなんです!
源平合戦の中で「一ノ谷の戦い」っていう合戦が兵庫県で起きたんですけど、その時に直実さんは源義経の軍勢として平家を攻めました。
平家は奇襲にあったために敗走。直実さんは名のある武士を討つためにこれを追走したそうです。
その時に立派な甲冑を着た名のある武士の後ろ姿を目撃します。これを逃してなるものかと思った直実さんは「待て待て!」とその武士を扇を使って呼び止めます。
UNO
あ、この銅像も扇を持ってますね?
れきし
そうなんです!実はこの銅像は、その武士を呼び止めている時の直実さんを表現しているんです!
AKI
へ~!なんかそういう風に見えてきたかも。
れきし
本当ですか(笑)?
まぁそれで、直実さんは呼び止めたその武士と取っ組み合いになって、ついに首を討ち取るところまで持っていったんです。
しかし、ここで直実さんの手は止まります。討ち取ろうとしたその武士の名は「平敦盛」、元服を迎えたばかりの16歳の若武者だったのです。
直実さんにも実は同年代の息子がいたため、憐れに思って討つことができませんでした。
UNO
あぁ、キツいな…。
れきし
ただ、そこへ直実さんの味方が駆け付けてきて、敵将を討ち取らない直実さんを見て「さては裏切ったな」と疑いの目を向けてきたんです。
そこで仕方なく、敦盛の首を取りました。
しかし、その後に直実は若き敦盛を討ち取ってしまったことに心を痛め、出家をして武士を辞め、敦盛の供養をすることとしたんです。信長が愛した『敦盛』は、直実が感じた世の儚さを表現した作品なんですよ。
AKI
あぁ、そういうことなんですね。
なんか切ない話ですね。
れきし
はい、そうなんですよ。
ちなみに、熊谷直実の銅像は長崎平和祈念像を作った北村西望作で、台座には作者の一首「熊谷の花も実もある武士道の香りや高し須磨の浦風」と彫られています。
さてさて、直実さんのお話はお隣の「上熊谷駅」にも取っておいて、ちょっと腹ごしらえしませんか?
AKI
あ!いいですね!
れきし
と、思ったんですが、私はまだそこまでお腹が減っていないので、ちょっと荒川の土手をお散歩しませんか(笑)?
AKI
え~!
れきし
さーて、到着しましたよ!
AKI
わー!キレイ!!
れきし
ここは「熊谷桜堤」と呼ばれる荒川の土手で、戦国時代からの400年以上の歴史があります!
UNO
そんな古いんですね!
れきし
荒川の氾濫を防ぐために土手を築いたのは、当時、秩父鉄道沿線を領地としていた戦国武将の北条氏邦さん!
この方は「寄居駅」で登場するので一旦保留しますね~(笑)。
AKI
は~い。
れきし
さてさて、ここ熊谷桜堤は、1990年には「日本さくら名所100選」にも選ばれた実は江戸時代から有名だった、全国屈指の桜の名所なんですよ!
UNO
へー!結構、駅から近いんですね?
れきし
そうなんですよ!そこがまた熊谷桜堤の良いところ!
徒歩約5分というアクセスの良さなんです!3月下旬から4月上旬には「熊谷さくら祭」が開催されていて毎年多くの観光客が訪れてるんですよ!
UNO
へー!これって、どれくらいの距離があるんですか?
れきし
桜堤の距離は、なんと約2キロあるんです!
ちなみに、桜の数は約500本です!
AKI
え!スゴい!
UNO
そんなにあるんですね!
れきし
さーて、ちょうど良い感じでお腹が減ってきたので、熊谷駅に戻って、名物の「熊谷うどん」を食べましょう!
AKI
待ってましたー!
れきし
桜堤から熊谷駅に戻る間に、「麦王」のお話をしようかな~と思います!
AKI
ばくおう?
れきし
はい!“麦の王様”と書いて麦王です。
AKI
それは熊谷駅ゆかりの偉人さんですか?
れきし
そうなんです!
麦王っていうのはニックネームで、本名は「権田愛三」さんです!
出身は熊谷市!ペリーが黒船で来航する3年前(1850年)に生まれて、明治時代から大正時代にかけて活躍したお方です!
UNO
麦王ってことは、麦で何かを成し遂げた人ですか?
れきし
その通り!
愛三さんは農業のスペシャリストで、特に麦にかけては超一流だったんです。
麦の生産量をアップさせる研究を行って、麦踏みや二毛作を全国に広めて、日本の麦生産にめちゃくちゃ貢献したお方なんです!
その技術や研究は日本中で有名だったことから、全国各地から熊谷に視察者が訪れて、愛三さんの指導を受けたそうです。
UNO
へー!そういう方が熊谷にいたんですね!
れきし
愛三さんのおかげで、熊谷は全国でも有数の小麦の産地となりました。
その熊谷産の小麦を使って作られた「熊谷うどん」は熊谷の名物となって、去年(2017年)に熊谷で開催された「第7回全国ご当地うどんサミット」では、なんと準グランプリに輝いたんですよ!
AKI
え!そうなんですか!早く食べたい食べたいー!
れきし
はい!こちらが2017年のうどんサミットで準グランプリの「熊谷うどん」でございます!
熊谷駅構内、秩父鉄道の改札の目の前にある「熊たまや」さんで食べることが出来ますよ!
麺は熊谷産の小麦100%!たまごやネギも全部、熊谷産の新鮮な食材を使っています!
れきし
さらに、熊たまやさんのユニークで楽しいところは、セルフでマイ七味唐辛子を作れるところです!
麺を茹でている間に、すり鉢を使って七味をブレンド!
小ビンに入った唐辛子、青のり、山椒、けしの実、あさの実、ちんぴを、自分の好きなように調合することができるんです!
私はいつも、大好きな山椒とあさの実を多めに入れています~!
れきし
マイ七味唐辛子をゴリゴリと擦っている間に、キラキラ輝いたうどんが到着!
香ばしいつけ汁に浸けて、一気にすする!
コシが効いてモチっとした食感のツルツル麺は、ノド越し最高で実に美味い!
れきし
プレーンの熊谷うどんを十分に楽しんだところに、マイ七味唐辛子を投入!つけ汁が自分だけの味に変化して、さらに美味しさアップ!
無料でいただける生卵を加えれば、それはもう至高の味!
これこそ準グランプリの実力ですね!
次こそはグランプリを取って欲しいですね!
- 熊谷うどん 熊たまや
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- 住所
- 埼玉県熊谷市桜木町1-202-1(熊谷駅中)
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- 電話
- 048-521-8908
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- 休業日
- 年中無休
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- 営業時間
- 10:30~20:00
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- URL
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- 電車でのアクセス
- 秩父鉄道熊谷駅改札すぐ前
- 掲載内容は2018年3月時点での情報です